“Reading to Hear” and Books


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「”Reading to Hear” を聴いて連想する一冊」
を、書店の皆様に選んでいただきました。

“Reading to Hear”は、書店を中心に展開しており、
コメントをお寄せいただいた下記のお店でご購入いただけます。

2月より、日本各地の書店、デザインショップで五月雨で取扱いが始まります。
取り扱い店、お寄せいただいたコメントは、随時このページに掲載いたします。

また書店のほか、TOWER RECORDSの新宿渋谷など、雨と休日でもお取り扱いいただいています。
iTunes music storeでもご購入いただけます。

We posed a question to some managers of book stores like that,
“After listening to “Reading to Hear”, which book did you associate with this album ? ”

For the time being, “Reading to Hear” is available only at CD shops and book stores in Japan.
Sale in Taiwan will be little later.
Several months later, It will go on sale on Amazon.
Digital distribution is scheduled, but it will take some time.
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香りの扉、草の椅子 | 萩尾 エリ子 | 地球丸
選者: 加賀谷奈穂美 | carta | 盛岡市

「Reading to Hear」が流れたそのとき。
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わたしの目の前に、風でゆらめくカーテンのそばにあるテーブルと椅子、読め
ない文字で書かれた植物図鑑とこれまた読めない文字で綴られた長い手紙が
現れました。
わたしが働いている喫茶店には、あいにくそのような図鑑はありませんでしたが
植物図鑑と手紙が一緒になったような本があったので、お茶を淹れ、それをまた
開きました。

敬愛する萩尾エリ子さん。薬草店のご主人でもある萩尾さんが冒険するように
正直に学んだことが書かれてあります。
植物の香り、お茶の香り、簡素なレシピで作られたスープの湯気、木立を抜ける
風、枯れ葉を踏みしめる音、誰かが流す涙、そばにいてくれる猫。
四季のようなわたしたちの人生。
期せずして植物の香りはときに魂に届きます。
何度も読んでいるのに、まるで植物が香っているように、あらためてわたしの
こころの深くに届いたのはこのピアノの音楽がそばにあったからだと思うのです。

※加賀谷さんからはもう1冊、同じく萩尾エリ子さんの”八ヶ岳の食卓“も選書いただきました。
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にぎやかな天地 | 宮本輝 | 講談社文庫
選者: 和氣 正幸 | BOOKSHOP LOVER

静かで染みこんで来るような曲ばかりでした。
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ある晴れた朝。灯りも点けずに窓際に座りながら本を読む。
濃いコーヒーを入れて窓から差し込む太陽の光を浴びながら静かな気持ちで過ごすささやかなひととき。
そんなときにこの曲が抑えめの音量で流れてくれていたら……。
そう思わせてくれるアルバムです。
『にぎやかな天地』は製本職人の主人公が微生物に関する豪華限定本をつくるために日本各地の職人を訪ねる話です。
本作全編を 通して感じていたのが「静けさ」でした。それも夜半の寂しげな静けさではなく、何かが動き出す前の早朝の静けさ。
慌ただしい日々の合間にこそこういった静けさが必要だとぼくは思います。
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トーベ・ヤンソン短篇集 黒と白 | トーベ・ヤンソン | ちくま文庫
選者: いのまたせいこ | ロバの本屋 | 長門市(山口)

この短編集は、もの静かで、けっこう気難しい印象です。
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トーベ・ヤンソンの暗い部分という感じでしょうか。
どの話も、その場の景色がありありと浮かび上がります。
音楽がバックで静かに流れていると、
その景色がより明瞭に浮かんでくる感じがしました。
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食卓一期一会 | 長田弘 | 晶文社
選者: 兼谷陽子 | SABI | 高崎市(群馬)

去年の春に亡くなった長田弘さんの、食についての詩集。
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料理を作るという日常の風景を切り取ったような詩。
どんな料理ができるのか、誰とご飯を食べようか、
そこへ「Reading to Hear」が心地よく混ざり、さらに美味しい想像が膨らみます。
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Portraits-chaussures | Sachiko Morita
選者: 和田基樹 | CLASKA Gallery & Shop “DO” 銀座店 | 銀座(東京)

様々な人の履き古した靴が並ぶ、シンプルな構成。
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不思議と年齢や容姿、人柄まで想像してしまう。
“Reading to Hear”が静かに、心地良く聞こえてくる。

※この本は出版社不明で、入手が難しいとのことです。
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Distance(Pictures for an untold story) | Ola Rindal | Cornerkiosk Press
選者: 小山兼輝 | CIY | 盛岡

作家がその奥様とお子様、そして手の届く範囲の日常を写したものです。
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静かに淡々と過ぎ行く日常に劇的ではなくとも
ドラマチックな瞬間が紛れているようなイメージ。

他人にとっては些細なことでも本人にとってはドラマチックな瞬間というものが人それぞれにあって、
そんな限りなく小さな世界で起きる物事を音からも本からも感じ取れる共通点があるように思います。
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Landscapes | Gerhard Richter | Hatje Cantz Pub
選者: 武藤恵莉 | CLASKA Gallery & Shop “DO” 渋谷パルコ店 | 渋谷(東京)

リヒターの35年間に渡る風景作品集。
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写真の模写をぼかす手法で描かれる静かで霞んだ風景世界は
日常で感じる事のできない感覚を呼び覚まさせるような1冊。

Reading to Hearからも同じ感覚を感じる事ができる。
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空をかついで | 石垣りん | 童話屋
選者: 植田浩平 | PEOPLE BOOKSTORE | つくば市

このアルバムは朝に聴く。
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音に耳を澄ませると、時間の流れ方がかわるのだ。
これまで読んでこなかった詩集のページをひらいてみる。
ひとつの詩、言葉の連なりに身を添える。刺されるほどの距離に近づく。
気がつくと、音が止まっている。のこされた静けさも音楽だ。
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西瓜糖の日々 | リチャード・ブローティガン | 河出文庫
選者: 黒田義隆 | ON READING | 名古屋

それをいつ、どこで読むか、という自分を含めた環境の変化で、
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様々な印象の差が現れるのが本を読むことの醍醐味のひとつだと思う。
あらゆるものが西瓜糖で作られているという不思議な世界を、
詩的な言葉で描いたブローティガンによるこの本も、
読むたびに異なるイメージを想像させてくれる1冊だ。

Iwamura Ryutaさんの「Reading to Hear」は、この世界にどんな作用を与えてくれるのだろうか。
もう一度、本棚から引っ張り出してみようと思う。
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新たなる凝視 | 中平卓馬 | 晶文社
選者: 大和田悠樹 | 東塔堂 | 渋谷(東京)

集まっては広がってゆく。その運動が連続する印象。
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魂へ向かって記憶の中を泳いでいくなような錯覚に陥る静謐な文体。
それらが連なって作られるイメージ。
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watashi
わたしを離さないで | カズオ・イシグロ | 早川書房
選者: 吉川祥一郎 | blackbird books | 豊中市(大阪)

「普通の人生と思っていたものが普通ではなかった。そんな人生の記憶を辿る物語。
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魂へ向かって記憶の中を泳いでいくなような錯覚に陥る静謐な文体。

Reading to Hearを聞いていると同じ錯覚に陥るよう。
そしてそれは波の上を漂うように心地よいもの。
タイトルである「わたしを離さないで」も物語のキーとなる音楽」
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smoke2
SMOKE LINE | 津田直 | 赤々舎
選者:山口恵理 | NADiff a/p/a/r/t | 恵比寿(東京)

写真家津田直の初めての作品集「SMOKE LINE」は中国・モロッコ・モンゴルの
壮大な風景をおさめた写真集です。
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“Reading to Hear”を聴きながら、「風の民」の住む風景を眺めると、その地の風を深く感じられ、心がとっても穏やかになりリラックスできます。
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yama
私の山岳写真 | 田淵行男 | 東京中日出版局
選者:塩入 亜沙子 | PAPIER LABO. | 千駄ヶ谷(東京)

田淵行男は長野安曇野に根ざした山岳写真家で高山蝶の研究家。
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ご子息に穂高と山の名前を付けられたほど。安曇野を歩き、記録写真をたくさん残されました。

モノクロで撮られた写真が多く、雪山の厳しさや、山に生息する植物や蝶たちのたくましさが目をひきます。
その中、ふと現れるカラーのページには春の色。

この寒波が堪えたのかもしれません。

「Reading to Hear」を聴き、春が恋しくなったので、この一冊を選びました。
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珈琲挽き | 小沼丹 | 講談社文藝文庫
選者: 小前 司 | Barnshelf | 三田市(兵庫)
Reading to hear と珈琲挽き>

音楽を聴きながら本を読む事が苦手だ。
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電車などでヘッドフォンをしながら本を読んでいる人をみかけるといつも
へぇと感心してしまう。自分は音楽も本も大が付く程好きなので、
同時に両方楽しむ事なんて出来ない。

「Reading to hear」と題されたピアニスト岩村竜太さんの作品。
本を読む為の音楽をテーマに作られたピアノ小曲集だそう。
聴いてみると、ピアノだけのシンプルな音色が軽やかにスピーカーからこぼ
れてきた。柔らかい感触ながら背筋がピンと張るような凛とした佇まいも
あって、いっぺんで気に入ってしまった。

ためしに近くにあった小沼丹の随筆集「珈琲挽き」を手に取り、音楽を聴き
ながらパラパラとやってみると、眼で追う文章の世界と、耳から入ってくる
音の世界が調和して驚いた。

小沼丹の随筆は彼の日常の中の風景を淡々と、そして時にユーモラスに
描いているのだが、その世界は「Reading to hear」で表現される岩村
さんのピアノの音色と重なるようだ。

「Reading to hear 」は音楽と本の穏やかで、そしてあたたかな繋がり
を生み出してくれる作品だ。
多くの人の慎ましやかな読書の時間をきっと特別なものにしてくれるだろう。
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shiroi
白い、白い日 | アルセーニイ・タルコフスキー
選者:菊地徹 | 栞日 | 松本市(長野)

ロシアの映画監督、アンドレイ・タルコフスキーの父、アルセーニイの詩集。
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言葉のひとつひとつと、その連なりを、静かな時の流れの中で、
自分なりに映像化しながら、じっくりと味わいたい1冊。
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haruno
春の詩集 | ヒロイヨミ社
選者:清政光博 | READAN DEAT | 広島市

寒い日の夜
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ひとつひとつ奏でられるピアノの音に春を想いました。

ひとつひとつ言葉をたどりながら

少し先の季節を待ちわびる楽しみもみつけました。
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他、下記の書店などでもお取り扱いいただいています。
Dessin | 中目黒(東京)
SNOW SHOVELLING | 駒沢(東京)
ORION PAPYRUS | 立川(東京)
more records | 大宮
ON READING | 名古屋
誠光社 | 京都
FUTABA+京都マルイ店 | 京都
nowhere | 富山
北書店 | 新潟
YOUR MIND BOOKSHOP | ソウル
washida | 台南

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